星に願いを。



当時5歳だった私。



お母さんとお父さんが共働きで夜一人でいた私は、公園に行って星を見るのが楽しみだった。



「あの星綺麗~。」



「あれはオリオン座だよ。」



「瞬くん!」



お隣に住む瞬くんはお母さんが浮気して離婚。



瞬くんはお父さんと2人暮らしだ。



「優梨愛ちゃん、こんな時間にこんなところ、危ないよ」



「瞬くんこそ、何してるの?」



「星見に来た。」



「私も!綺麗だよね。」



「うんでも帰ろう。お母さんが心配するよ。」



「お仕事で、いないから。」



私は泣いてしまった。



家に帰っても誰もいない。



それが哀しくて。



「優梨愛ちゃん。」



瞬くんは手を握って言った。



「僕、絶対に優梨愛ちゃんを一人にしないから。



あの星よりも綺麗な物、あげるから。



大人になったら結婚しよ。」



「…うん!!!」



あの時の約束。



あなたはまだ覚えてますか…?