高校で初めて同じクラスになった隣の席のカレ…


体育祭や文化祭で急速に縮まる二人の距離…


ある日放課後、告白されて…


みたいな?


そんな平凡だけど素敵な出会いが待っている予定だったのに。


高校生になったら当たり前みたいに彼氏ができるもんだと思っていた。


実際は彼氏どころか、まだ好きな人さえできたことがない。


あぁ…恋がしたい
ときめきたい…


でも、こればっかりはどうしようもない。


だって相手がいないことには恋なんてしたくてもできないもん!





………あ~ぁ。


「どこかに運命の人、転がってないかな?」


自嘲ぎみにフフっと笑い声を漏らして、保健室のドアを開けた。