恋に恋して恋をする。

「つかさ、ニヤケてる」


つかさはバッと手の甲で口元を隠した。
耳が赤い。


「ニヤケてなんかないわよぉ」


「あはは。真っ赤」


「どーせ変な顔ですよぉ」


「何で~?かわいいじゃん」


「……」


つかさは黙ってしまったかと思ったら、「今日のちはる、調子くるう」とつぶやいた。


「きっと、つかさが泣いたりしたことないのは、亮平くんに愛されてる自信があるからだよ」


「愛って……恥ずかしいこと言わないでよ」


「いいじゃ~ん。ラブラブハッピーな証拠。羨ましいよっ」


ほら、亮平くん迎えに行こ、とお菓子を片付けて立ち上がった。