コンコン!


「失礼しまーす」


と、声をかけてカラカラと保健室の扉を開ける。


「はい、どうしたの?」


あれ?保健の三上先生だ。


私の予想では、奏くんはお昼も保健委員の当番をしているはずだった。


「あ、えっと……」


チラリとベッドの方を見るけど、カーテンが開いていて誰も寝ていなかった。


「どこか具合悪い?」


「あ、はい……熱っぽい、気が、して……」


わー!何ウソついてんのよ!


先生が心配するように聞くので、何となく咄嗟に答えてしまった。