「失礼しましたぁ~」


と、一応小さく言って戸を閉めた。
カラカラカラとまた音がしてピシャンと閉じたとたん、ほぅ~とため息が出た。


しばらくじっと扉の前に立っていると、さっきの奏くんの顔がもくもくと思い浮かんだ。


メガネなし、カッコいいな……



それから声が浮かんでくる。


オンナノコでしょ―――


思い出しドッキンする。


……いい。


…………奏くん、いいかも!


その辺に転がってたじゃん。
運命の人!