バシッ!!


気がついたら、私は持っていたハンカチを投げつけていた。


見事に奏くんの顔に当たって、パサッと地面に落ちた。



「そーだね!森下とだったらラブラブできるもんね!私の望みどおりだね!」


自分でも何でこんなにキレてるのかわからなかった。


でも、何でだか、奏くんにはそんなこと言われたくなかった。


「どーもありがとう!おかげで決心ついたわ」


捨てゼリフを吐いてダッシュでその場を立ち去った。


奏くんがどんな顔してるのか、怖くて振り向けなかった。


この後に及んでまだ私は、奏くんに「つき合うな」と言って欲しかったのかもしれない。


ホント、バカ過ぎて、苦しいや。