これからの季節に~新雪初めて踏むきもち~【完】

三日目。クリタは言った。
「さて。今後のミーティングだ」
サヤカは言った。
「よし来た!」
二人は客間を閉め切って(クリタは、両親に「これは真面目な話し合いだけど、変な事とか絶対しないからー!絶対ないからー!」と、3回ほど絶叫して、両親とサヤカに何を考えているんだと怒られて事無きを得ている)、机にお互いの鏡を出した。
サヤカは言った。
「うわあ…」
2つとも、同じデザインだった。クリタは言った。
「そっちの鏡、凄いなあ…。何かきらきらしている」
「そっち普通だね」
「うん」
「これで話してたんだ私達…」
「不思議過ぎて、もう、何も思わない」
「私も…」
二人は初めてお互いの鏡を見つめた。交換しても話ができるかという試みも成功し、二人は鏡をお互いの入れ物にしまって、今後の話に移った。