空があるから雨がふる


「あきら珍しいじゃん、
うちと同じ時間帯に登校なんてー」


「いやー今日は
雨に合わせようと思ってねぇ」


「うわー珍しぃー
雨でも降るんじゃなーい?」


「雨だけにぃ?」


「うへっ、なにそれ寒っ」


「うっさいわ!へへっ」






私たちはこんなくだらない
会話をしていた。




私たちは中学の頃から
こんなふざけた仲だった。


いつもお互いにふざけあって、
笑いあっていた。



あきらと話しているときは
何もかも忘れられて、
凄く楽しい時間だった。




私がこの高校を選んでだのも
あきらと同じ高校に行きたい
というのもあった。






あきらは成績があまり
良い方では無かった。



あきらの行ける高校は
この高校くらいしか無かった。





それでも、

あきらは無事合格し、
こうして私と一緒に
登校出来るようになったのだ。






中学の頃はあまり
遊ぶ時間が無かったけれど、



今日から楽しい高校生活が
始まると期待していた。






たくさん遊んで、

たくさん笑って、


あきらと中学の頃に
出来なかったことを全部やりたい。







あきらの笑顔を見て私は思った。