彼は妻子持ち。
とても綺麗な奥さんで、小学生になったばかりの子供もいる。

あなたにとって、私はただの部下で、ただの愛人。
それ以上でも、それ以下でもない。


「じゃあ、また明日な。」

そう言うと、唇にキスをおとして、ホテルから出ていくあなた。

「またね。」

私も微笑みながら言う。
そして、また明日があるんだ…と、嬉しく思う。

そんな風に思う自分に苛々してしまう。