「いやだよ、おきてよ、どうしたのみんな」 「おばちゃん、おきて、あやかおなかすいたよ」 ずきんずきんと痛む体をごまかしながら私はバスの中を歩き回った。 時刻はもう夜になっており、あたりは真っ暗で月と星の明かりだけが私の頼りだった。 緑の座席 紫の服 ピンクのカーディガン 白のレース 茶色の髪の毛 藍色の夜空 一面の赤 いろんな色が混じり合い、気持ち悪かった。 いつの間にか私は眠りについていた。 …朝起きた時に全てが元通りになってますようにと願ってから。