翌日の朝、栞と亮がうちにやってきた。
2人とも険しい表情で玄関に突っ立っている。
「なんだよ2人して朝っぱらから。奈緒ならしらねぇぞ。家帰ったんじゃね?」
「陸、一緒に奈緒ちゃんちいかねーか?」
「は?なん・・・」
栞が、一歩前に出て不安そうな表情で言う。
「あたし昨日奈緒の学校の子に聞いたんです!昨日の帰り校門の所で誰かともめてたって・・・」
「・・・誰か?」
俺が聞き返すとコクンと頷いた。
「4.50代の男の人らしいんです・・・そいつ“奈緒”って呼んでたみたいだったからもしかして奈緒のお父さんじゃないかって・・・」
「親父?だったら大丈夫じゃね?そりゃ数カ月家に帰ってねーんだから怒鳴られたりするだろーよ」
「違うんです!!奈緒んち、本当のお父さんじゃなくて・・・それになんかそいつ様子おかしくて逃げる奈緒を追いかけてったって言うし・・・」
「・・・」



