羽をくれた君~side陸~【完】



亮んちの周辺をくまなく探したが気配を感じない。

その時、栞の家の近くにでかい公園があるのを思い出した。

あそこは夜になると全く人もいなくなる。喧嘩するには最高の場所になるだろう。


公園に到着すると案の定、亮のFXと、シャコタンのグロリアとシーマが停まっていて、数人の男が騒いでる声がした。


俺の単車の音に奴らが振り向く。


亮は地面に倒れこんでいた。


それを見て俺は頭に血が上り、突っ走ってって手前にいた奴を殴りとばした。

数メートル先に飛んでいく。

地面に叩きつけられた男はびくともしない。



「てんめぇっ!うちのに何しやがんだっこのぉ!」



男がそう叫びながら俺の胸倉を掴みかけたが、その腕を反対側に捻り、髪を引っ張って膝蹴りを食らわした。


その瞬間もう一人の男が殴りかかってきたので、右足で一人の腹部を思い切り蹴りあげる。

そして他の3人を持っていた鉄パイプで腹、顔面、頭部などを叩きつぶした。