華-ハナ-

それでも、八年という長い間ずっと想ってきた人を一瞬で失ったことは……


ほんとに辛かった。


あの時の傷だらけの優太を……


あたしの体温まで奪ってしまうほど、冷たくなってしまった優太を……


すべて思い出してしまった。


歯を食いしばって涙をこらえるけれど


そんなの、無理だ――…


目からポロポロと涙が溢れてきた。


対面式のキッチンなので、お互いに姿は見えている。


まだ何も話していないし、涙は見せたくない。


慌ててその場にしゃがみ込んだ。



「絢華?」



突然あたしの姿が消えたからか、舜が声をかけてきた。


でも涙声になるから、返事ができない。


どうしよう……


そのうち、こっちへ向かってくる足音が聞こえて……



「絢華?」