「まあな、今少し暇だからな」


「そっか」



そう言いながら、あたしの前に座った隼人さん。


持ってきた料理を口に運びながら



「絢華ちゃん、なんかあった?」



あたしの表情を伺うように言う隼人さんは、相変わらず鋭い。



「何で、隼人さんにはバレちゃうのかな」


「絢華ちゃんが分かりやすいんだよ」



なんて、笑いながら言う。



「よく顔に出るとは言われるけど」



舜には、何も言わなくても、いつも伝わっちゃうもんね。



「で?」


「“で?”って?」


「話せる悩み?」



以前はあたしのお兄ちゃん的存在で、いつも支えてもらってた。


でも舜と結婚してからは、隼人さんは一歩下がってあたしと接するようになった。