「親の名前は優太さんの戸籍を見ればわかるじゃん」


「えっ!?」



ずっと優太の遺影に向けていた視線を舜に移した。


舜はやさしく微笑んでいて……


そっか、戸籍……


そんなこと、考えもしなかった。



「探してもいい?」


「もちろんいいに決まってんだろ?俺も一緒に探してやるよ」



舜の一つ一つの言葉や行動に、いつも心が温かくなる。



「舜、ありがとう」



いつのまにか横に座っていた舜の肩に頭を預けた。


そしてやっぱり、眠くなってきた。


少ししか飲んでいないのに。



「舜、……好き」


「絢華?」



舜が不思議そうに、あたしの顔を覗き込んできた。


その唇に、チュッと触れるだけのキスをした。




飲めないビールを飲んでしまったせいで……


そのあとのことは……


いつものごとく、覚えていない――…