華-ハナ-

「ん、恥ずかしい話ね、親父に反対されてたんだよ」



川越さんは苦笑しながら話す。



「どうしてですか?年が離れていたから?」



今じゃ、年齢がどうこう言う人は少なくなったけれど、昔はやっぱりうるさかったのかな。



「いや、年は関係なかったかな、たぶん。俺さ、子供の頃からこの会社の後継ぎだって言われ続けてて……」



今、ちゃんと後を継いでるもんね。



「華って、体弱いだろ?」


「はい」



その弱い体で、あたしを産んで亡くなったんだもんね。



「そんな人に社長夫人はつとまらないんだってさ。おかしな話だと思わないか?あの頃高校生だった俺に、社長夫人とかって……」



確かに……


高校生には早すぎる話だよね。


でもきっと、川越さんのお父さんは、川越さんの将来のことを考えて言ったんだよね。