幻聴……?


「…先生、今なんて!?」


「だから会えばいいんじゃない?」


……うそ。
本当に?


「俺も先生だから忙しいけど、少しぐらいなら時間とれるよ。」


…これは夢…?


「本当に会ってくれるの?」


「うん。」


…私…こんなに幸せでいいのかな?



「先生、ありがとう。」


「でも、いつになるかわからないから、川内のメアド教えて?…家に電話するのも不自然だからさ。」


「あ、はい。」


私は慌ててケータイを取り出し、先生とメアドの交換をした。


先生とメアドを交換するのはこれが初めてじゃないのに、広田先生と交換するのはなぜかドキドキした。



「おし、じゃあ後でメール送るな。」


「はい。」


夏休みの2つの約束。
私は楽しみで仕方がなかった。