「それにしても川内すごいな。
少ししか教えてないのに100点取るなんて。家も遠いのに。」


「今回は頑張ったんだ。」


初めてのテストだから気合いはいってたし。


「今回“は”?
それは聞き捨てならんなー」


先生の口調がいきなり変わって思わず笑ってしまった。


「笑うことないだろ。」


「だって……っ。
大丈夫、次も頑張るから。」


「お、じゃあまた100点の知らせ待ってるよ?」


「うん、頑張る!!」


「よし、じゃあ頑張れ。
今回はよく頑張ったな。」


いきなり先生の手が伸びたかと思うと私の頭に置かれ、頭をポンポンされた。


──っ

その瞬間私の胸が苦しくなって仕方なかった。