「あの女の子二人は…私が今仲良くしてる男子の冬也くんと陽くんと同じ中学らしくて…しかも、冬也くんと陽くんが…元ヤンって…あんなに仲良くして…優しかったのに…私が一番苦手とする子だったなんて…信じられない……」


…二人はとても優しくて、暖かくて、一緒にいるのが楽しくて。


「私…明日からどうすればいいの…?」


私はその場に崩れ落ちた。


「…川内の過去を知っててこんなこと言うのは、無理かもしれないけど…信じるしかないんじゃないか?
元ヤンってことは自分たちは反省してヤンチャするのを辞めたんだと思う。
だから…信じてやれよ、そいつらのこと。」



「でも…」


「でもって言って逃げてたら何も始まらない。もしも、川内に耐えられないことが起きたとしても、俺がずっと、支えてあげるから。…だから頑張ろう?」



──ドキン。


先生の言葉が胸に染み込んできた。
保健室の先生はいつも話は聞いてくれたけど、“無理はしちゃだめよ”って逃げさせてくれた。
…でも先生は違う。
それが…先生の優しさ。


優しく問いかける先生に胸が締め付けられそうなくらい、ドキドキした。