どれだけ泣いたのかはわからない。 日は落ちて暗くなっていた。 私はゆっくり顔を上げて冬也くんを見た。 「…冬也くん。 ありがとう。」 「うん。」 私の言葉に冬也くんは微笑んでくれた。 「悠梨、もう暗いから送るよ。 …でも、俺にはやらなきゃいけないことがあるから、土間で待ってて。」 そんな言葉を残すと、冬也くんは去っていった。 私は言われたとおり土間に向かった。