私は2人に、ポツリポツリと語り始めた。


「…私ね、小学校、中学校とイジメにあってたの。」


私の言葉に何か言いたげな陽くんを那月が制した。


「…だから人を信じるのが怖くて、高校も友達できないんだろうなと思ってた。」


でも…違った。


「そんなことを覆すようにみんな優しく接してくれて、私嬉かった。
…でもね、体も弱いし、昔負った傷は癒えてるわけじゃないから毎日保健室に通った。」


そこで出会った広田先生。
優しくて、生徒のことを一番に考えてくれて。
でも間違ったことをすると注意してくれて。


「…保健室に通ってるうちに先生を好きになってしまった。」


いつしかこの気持ちは止めることができないくらい大きくなって……
でも先生が好きなんて友達にも言えなくて…


「黙っててごめんなさい。
2人が私の前からいなくなるのが怖かった。…2人とも私の大事な親友だから……」