突然俺の腕を掴んだ夏樹。

・・・

オレはただただ驚き、

夏樹を見つめる。

・・・

巧は相変わらずの無表情。

・・・

「私のご主人様は、

優しくて甘い宗次さんです」

・・・

流石にこの言葉には、

巧の眉もピクリと動いた。

・・・

「夏樹ちゃん、ちょっと、

言いすぎじゃない?」


と、オレは巧をかばってみる。


「だって、

人使いは荒いし、

俺様で命令口調しかしないし、

他の女子社員には優しいのに、

私には冷たいし・・・」

そう言ってる夏樹は、

少し涙目で・・・

可哀相に見えてきた。