私は、机の上にだらりと両腕を伸ばして、前の椅子に座る嘉乃を見た。
「いいじゃん、私なんてほとんど休みないよ?お昼の1時間だけ。ひどいよね」
嘉乃は、ふてくされたようにそう言う。
確かに、お化け役に比べたら私は楽な方かぁ…。
「あ、そうだ。キョウ、お昼くらいに来るって。アヤのシフト13時までだって教えといたから、そのくらいに教室来ると思う」
……京佑くん?
私は一瞬「ん?」と首を傾げた。
……あー、そういえばそっちの憂鬱もあったんだった…。
「やる気起きないぃー…」
「もう!…っていうか、アヤ、早く行かないと!こんなとこでのんびりしてる場合じゃなかった!」
「え?」
ハッとして、教室の時計を確認すると、時計の針は文化祭の始まる10時を指そうとしていた。
「わぁっ!ほんとだ!」
慌ててガタガタと立ちあがり、私と嘉乃は急いで教室へと駆け出したのだった。


