私は、ちらりと横目で空を見る京佑くんを見た。 その表情は、とても、おだやかで。 どこか、微笑んでいるようにすら見えて。 京佑くんが初めて見せた、本当の笑顔。 なぜか、動揺してしまったけど…。 でも、それくらいで好きになったりはしない。 ……ただ。 ……ただ、私の中の京佑くんに対する気持ちが、少しだけ動いたのは確かだった。 黙って星空を見上げる、悔しいほどに綺麗な横顔に、思わず見惚れてしまうくらいには。