私はもう一度息を吐いて、窓の外に視線を移した。
もうすっかり暗くなった外の景色が高速で移り変わっていく。
今度会ったとき、ちゃんと謝ろう…。
そう決心して、私はひとり頷いたのだった。
成功、とは言えないデートだったけど。
ずっと、嘘の笑顔しかくれない京佑くんだったけど。
でも、最後の傷付いたような、泣きそうな、怒ったような、複雑な顔は、きっと、本物だった。
私って、ひどい奴?
言いすぎたって反省してるのに、少しは本当の顔が見れてよかった、なんて思ってるんだ……。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…