「綺深、連絡してね!」
「もちろん!野球部OBでたまに集まろ!」
「元気でな」
「ふふ、旅立ちのあいさつ?」
「間違ってはねぇだろ」
「あはは、そっか!……そっちも、元気で!じゃあね!」
ローファーを履いて、ぶん、とふたりに大きく手を振った。
そして、ふたりに背を向けて、学校を出る。
そのまま駅に向かって、私はいつもより少しだけ長く電車に乗った。
降り立った駅の目の前にある、伝統の感じられる校舎。
県下の有能なブレーンの集まる、東高校。
門には『卒業証書授与式会場』と大きな看板が立っていた。
その横に、東高の制服に身を包んだ、京佑くんの姿が見えた。


