「きゃー!!アヤ、どうしたの!?可愛い顔が台無し!!」
「あ、嘉乃……」
翌日、私より少し遅く登校してきた嘉乃は、私の顔を見た瞬間驚いたような声を上げ、駆け寄ってきた。
「目、腫れ過ぎ!顔色悪過ぎ!」
「あはは……」
教科書類を出そうとバッグに手を掛けた瞬間、その手を強く掴まれた。
さすがにびっくりして嘉乃を見ると、真剣に私のことを心配してくれているのが分かる、まっすぐな瞳と視線がぶつかった。
「……昨日、キョウとなにかあった?」
嘉乃の口から出た名前に、反射的にびくりと身体が震えた。
ふい、と視線を逸らす。
「……別に」
「嘘!……キョウも、昨日すごい負のオーラ纏(まと)って帰ってきたもん。……ねぇ、昨日何があったの?バレンタインのチョコ、あげたんじゃなかったの?どうしてそんなに落ち込んでるの?」
「……本当に、なんでもないよ」


