君と本気のラブゲーム




―――――そして、放課後。



待ち合わせ10分前に電車が駅に到着した。


時間は余裕だな、と思って改札を出ると。



「あ、岬さん」


もうすでに京佑くんは、あの、爽やかな制服姿で私を待っていたのだった。

壁に寄り掛かってケータイをいじっているだけなのに、妙に絵になる男だ。


いじっていたケータイを制服のポケットに入れて、私のところへ歩いてくる。


「……早いね。待たせちゃった?」


私の方が早いと思っていたので驚きつつそういうと、彼はにっこり笑った。


「そんなことないよ」


「……ならいいけど…」


どうして、またそんな笑顔なの?


もう私、あんたの本性知ってるんだよ?


なのに、どうして、そんな作りものの笑顔を私に向けてるの?



「どこに行くの?」


言いたいことはあったけど、それじゃまるで私には猫かぶりなんてしないでよ、なんて言ってるみたいに聞こえそうで、言えなかった。

いや、実際そうなのかもしれないけど、言葉にするとなんか恥ずかしいし、私はまだ彼にとってそんなことを言えるほど近い人間じゃないと思った。


だから、そんな無難な問いかけ。


「今日は映画でもどうかと思って」

ふわりと、笑顔を浮かべたままそう言う。


……あ、それで待ち合わせこの駅だったのか。


このあたりは、映画館やおしゃれなカフェが多いから。