「おかえり」
テーブルに戻ると、嘉乃がそう言って迎えてくれる。
「京佑くんからだった。んで、24日空けとけって言われた」
座りつつそう言うと、嘉乃は少しだけ驚いた顔をした。
「タイムリー!」
「だねー」
「……あれ?でもキョウ、今バイト中じゃない?」
首を傾げた嘉乃。
私も時計を確認すると、ちょうど18時になるところだった。
……確かに。
20時まではバイトなはず。
「休憩時間に掛けたってこと?……相当焦ってたのかもね」
「焦ってた?」
「早くしないと、アヤ他の人と約束しちゃうかもしれないと思ったんじゃない」
嘉乃の言葉に、私は目を丸くした。
その意味を悟って、思わず顔が赤くなる。
……京佑くんがそんな余裕ないことするわけないじゃん……。


