「いや、でもやっぱやだ!今更誰にアピールするの」 「えー?キョウとか?」 「!?」 さらっと言った嘉乃に、思わず絶句。 「キョウは清楚系好きなんだってば!ほら、髪下ろしたらいつもよりは清楚系に近づいてるよー」 「…い、いいよ!!今更!!」 なんだか無性に恥ずかしくなった。 私はそんなことを狙って髪を下ろしているわけじゃないのに。 「あ、ていうかアヤ、時間大丈夫?もう21時半すぎてるけど」 嘉乃が、腕時計を見て言った。 ……え?