君と本気のラブゲーム


「だってアヤ、せっかく綺麗なストレートなのに」


「なのに!?」



たしかに、親の遺伝か何なのか、昔から癖っ毛とは無縁。


ヘアアイロンなんかで巻いてみてもすぐまっすぐに戻っちゃうような、頑固なストレート。




だけど、一体それがなんだって言うの?


私は首に髪がかかるのが嫌なんだってば!!




「少しくらい、そのさらさらヘアーをアピールすればいいと思うよ。髪下ろしてる方が大人っぽく見えるし」



「えー…?」




大人っぽく、その単語に思わず心が揺れた。



あまり大きくない身長と、悲しいくらいに存在しない色気のせいで、どちらかというと幼く見られがち。



髪を下ろすくらいでそれが少しでも改善されるなら、首にかかるのくらい、我慢しようかな、なんて…。