私も浴衣を着て、髪を乾かすためにドライヤーを手に取った。
だって、嘉乃はこれから諒兄の話をするんだよね?
……恥ずかしくって聞くの無理だ!
だから、逃げるように洗面台へ。
もうそれなりに寒い時期だから、髪はしっかり乾かした。
ぺたぺたと化粧水を塗っていると、隣に嘉乃と美都があらわれる。
どうやら恋バナは終わったみたい。
「ドライヤー、空いてる?」
嘉乃が、私がさっきまで使っていたドライヤーを手にとって聞く。
「あ、うん」
頷いて、その場を退こうとすると、いきなりガッと美都に腕を掴まれた。
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