「わー…。本当だ」 私も窓から外を覗いてみたら、あの誰もが憧れる東校の制服を着た人たちがたくさん見えた。 ぞろぞろと合宿所に入ってきて。 やがて、廊下にいた私たちの脇を通り過ぎていく。 荷物を持って部屋に上がるのだろう。 「あ、キョウ!」 不意に、隣で嘉乃が嬉しそうな声を上げた。 ……え? キョウ? 「ヒロ」 ドクン、と大きく心臓が鳴って、私は無意識のうちにその声の方に視線を移していた。