「……」
私は、シャーペンを動かし始めた。
時間はかかったけど、答えらしき数字がイコールの横にあらわれた。
はっと顔をあげると、すでに先生は解説をはじめていて。
黒板の一番下に書かれた数字と自分の答えを照らし合わせて、私は思わず息を吐いた。
赤ペンを手にとって、今日一番の大きな丸を付ける。
どうしよう。
なんか、すごい嬉しい…!
「じゃあ、今日の授業はこれで終わりだな」
先生の声で、皆ガタガタと席を立ち始める。
私は、いつまでもその丸を見つめていた。
「アヤ、行こー」
と、嘉乃に声を掛けられるまで、ずっと。


