君と本気のラブゲーム



私はなんとも歯痒い気持ちを抱えながら問題を解いていた。



1日目、午後に2回も数学が出没するという鬼スケジュールに、終わるころには文字通り身も心もくたくただった。


もう、脳みそ干乾(ひから)びてんじゃないかってくらいに疲れた。



これに温泉と美味しいご飯が付いていなかったら逃走してるところだ。


友達とお泊り、といったら、もしかしたら修学旅行気分を味わうべきなのかもしれない。


だけど、身体以上に、いつもの何倍も使った頭がもう限界。



恋バナしよー、とかそんな可愛らしい女子力は誰も発揮せず、私たちは次の日の勉強詰めに備えてさっさと布団にもぐりこみ、早寝につとめたのだった。



合宿も3回目となれば、1日目に浮かれて夜更かしをしたらどうなるか、痛いほど分かっている。


1年目に、だいたいみんな痛い目を見てる口だ。



やっぱり、友達と泊まりなんてはしゃぐなって言う方が酷だからね。


疲れていても、1年生のときは頑張って夜中まで友達とおしゃべりに興じたものだ。


そして次の日、そんな自分を恨むっていうね!



だから、10時には私たちの部屋はもうシンと静まりかえり、寝息が聞こえ出していたのだった。