君と本気のラブゲーム



合宿所は山の中、といっても市内なので1時間もしないでバスは目的地に到着した。


「じゃあ女子は本館、男子は別館なー。しおり見て自分の部屋に荷物運べー」



がやがやと皆が荷物をバスから降ろす中、担任の声が響く。


ここでの合宿は3回目。


なのでもう勝手知ったる、っていう感じで皆さっさと自分の荷物をもって館内に入っていく。



「私たちも行こうか」


「うん」



嘉乃と、それにあと4人の女子がメンバーの私の班。


別に男女混じっていてもいいんだけど、規定はないって言われたので席の近い6人で班を組んだ。



男子とかいても点呼面倒くさいだけだし。



……なんて考えるのは多分、私に一緒の班になりたい男子がいなかったからだろうな。



こんな勉強漬けの合宿でも、イベントには変わらない。


それに班で行動することもそれなりに多いから好きな子がクラスにいれば多分、一緒の班になりたいって思うんだろう。