「……なんか、ごめんね?役得だったね」
上から、からかうような声が降ってきた。
「……変態っ!」
好きでこんな格好なわけじゃないっ!
そう言おうとしたら、腰に回った手でギュッと引き寄せられて、更に身体が密着した。
「!?…ちょっ」
これじゃ、本当に抱きしめられてるのと同じじゃん…っ!
「仕方ないでしょ。混んでるんだから」
「だからって…」
しれっと言い放つ京佑くんが憎い。
だけど、それ以上にこれくらいで暴れまくってる自分の心臓がもっと憎い。
……こんなドキドキしてるの、ばれないよね…?
私は、もう諦めて力を抜いた。
どうせ、逃げるなんて無理だし、離れられたとしてその距離はたかが知れている。
ぽす、と京佑くんの身体に寄り掛かるようにして身体を預けた。
どうせ、3駅の我慢だ。
……ん?


