家に帰って早速諒兄に学祭の日の予定を訊いたところ、やっぱり学祭に行く予定は無かったようだった。
いつものように1日家でゲームをする気なのだろう。
だから、無理やり誘っておく。
了解の言葉はもらえていないけど、ま、いざとなったら当日は引きずってでも連れていけばいい。
嘉乃が京佑くんに予定を訊いたら、土曜日の方が都合がいいということで、土曜日に皆で行くことになった。
────うん、よし。
私は、早く来週になんないかな、なんて昼休みひとりでケータイをいじりながら考えていた。
ちなみに嘉乃は今、職員室に集めたノートを出しに行っている。
今日、嘉乃日直なんだよね。
「岬」
不意に横から声がして顔を向けると、樫野くんが立っていた。


