「で、まずはどこ行く?」
日曜日なだけあって、遊園地はたくさんの人で溢れていた。
小さな子供連れの家族や、学生らしきグループ。
あとはもちろん、私たちみたいな、男女とか。
たくさんの笑い声や楽し気な音楽でとても賑やかだ。
「え?まずはアレに決まってるじゃん!」
私は、にっこり笑って指差した。
ジェットコースターを。
やっぱり、遊園地といったらコレだよね!
指差した先を見た京佑くんは、ニヤリと笑った。
「ああいうの平気なわけ」
「もちろん!!大好き!!」
「ホント、可愛げないんだね!少しは怖がるふりでもしとけばいいのに!」
そう言って、京佑くんは笑う。
「何言ってんの?」
私は眉を顰めて首を傾げた。
可愛げ?
あ、そっか、清楚系はいちばんにジェットコースターを選んだりしないのか!
メリーゴーランドとかにしとけばよかった?
……よし、じゃあ次はそうするとして、とにかく今はジェットコースターだ!
「あ、ていうか京佑くん、絶叫系いける人?」
「なめないでよ。むしろ好き」
「やった、じゃあ問題ないね!行こうっ」
繋がれた手を私の方から握り返して、そして引っ張るようにして歩き出す。


