私は失望して、一人で帰ろうと校門を出た。

『あいつ周りにいっつも女いるから。』

お兄ちゃんの言葉を思い出した。

「わっっ!」

「!」

誰かに後ろから急に抱きつかれた。

「…リュウヤ君…」

「もう帰んの?家おいで~家♪」

へらへら笑うリュウヤ君を見て、ムッとした。

「…リュウヤ君、私さっきリュウヤ君探して
 3年生のとこ行ったの。」

「あっ そなの?俺みつかんなかった?」

「見つけたよ。私以外に彼女いるんだね。」

そう言うとリュウヤ君は、一瞬かたまった。