*龍佑



うっかり言ったあの言葉。




そこから発展してまさか、今日付き合うことになるとは思ってもみなかった。





けどまぁ、純粋に嬉しい。





健太と桜にいじられてムードもなにもないけど。




…新鮮さに欠けるらしいし?






「琉偉寝たの?」

「うん。こんな遅くまで起きてたことないから。」

「そっか。」

「やべぇ!!もう年変わる!」

「健太うるさい。しかもまだ一時間あるから。」

「もう、って言うんだよ!龍佑、やり残したねぇのか?あ、ねぇか。」

「ねぇな。」

「くそぅ。幸せをギリギリで掴みやがって。」

「あたしが照れるからもうやめて…。」





ちょっと前まで、こんな風になるとは思ってもなかった。




クラスの中で美人で目立つけど飾ってなくて、俺をにらむから何となく気になってた存在だったのに。




琉菜の影響で俺もかなり変わったんだよ。





琉菜を好きって自覚した時点で必要ない女友達やよくわかんねぇ女の番号は消したっていう。






「明日の昼初詣行こうぜー。」

「行こ~!」

「うん。」

「めんどくせぇ。」

「龍佑だけノリ悪い。いいのか?琉菜がナンパされても。」

「行けばいいんだろ。」





な?



この惚れっぷり。




自分で恥ずかしい。





「琉菜パパはー?」

「帰ってこれないって。」

「そっかー。年末なのにね。」

「お父さんには毎年関係ないからね。龍佑に会いたかったって。メールで。」

「まじ?緊張するけど俺も会いたかった。」

「あははっ!なんかこういうのいいね?」




なんだそれ。



かわいすぎないか?




俺の彼女はやっぱり俺のツボを押さえてる。





「「いちゃつくな!」」




いや、琉菜のせいだろ!