「おいしかった。」

「そうですか。」

「琉偉も好きそう。」

「くっそー、アイスじゃなければ買っていってやるのに。」

「琉偉って?」

「あたしの弟。」

「まじで天使だぞ。」

「ははっ、栗山真顔っ…!」

「きもいよね。」

「琉菜…!」






でも、もうUFOキャッチャーうまくとる自信ないからおみやげは諦め。





ごめんな、琉偉…!






「…笹原。俺、もう笹原諦めるから。」

「え?う、うん。」

「お前…いきなりだな。嬉しいけど。」

「栗山正直…。」





琉菜に、ちょっと黙っててって目で見られたから黙ってよう…。




倉田の顔はわりと清々しい。





「なんか、無理だと思った。お前らの間に入るのは。」

「そ、うですか…。なんて言えばいいのか…。」

「栗山良いヤツだし。お互いのことわかりあってる2人が素直にうらやましい。」

「俺が…良いヤツ…。やめてくれ!」

「倉田くん、ごめんね。龍佑言われ慣れてなくて…気にしないで。」





そんな俺らを見て、倉田は少し笑った。




それから、立ち上がった。





「じゃ、俺帰る!つきあってくれてありがとな。」

「あ、ううん…倉田くん!声かけてくれてありがとう!」

「おう!」

「倉田。」

「なに?」

「お前、俺なんかより良いヤツだから。」

「…知ってる。」

「はぁ!?」






最後にまた笑っていった倉田。




ってか…また恥ずかしいこと言った…。






「龍ー。かっこよかったよ?」

「どこが…。」

「帰る?」

「帰る。」






まぁ、とりあえず、過去にも勝ちました。