baby!baby!baby!

「龍佑、あのね…」

「ん?」

「…なんでもない。」






い、言えない…。





なにをそこまで怖がってるのか、自分でもわからないけど…。






「琉菜…?」

「え?」

「今ボーッとしてた。」

「あ…ほんと?」

「やっぱまだ怒ってる?」

「ううん、それはほんとに大丈夫。」

「そう?」






今なら言えるかな…。




いや、言うしかない!





「…みづきさん…怪しいと思う!」

「は?」

「だって…倒れるくらい具合悪いのに龍佑と会ったり…そもそもいくら形見でも抱きつかないよ…。」





結局、小声になっちゃったけど、言えた…。




龍佑はなにかを考えてるように黙ってる。






「琉菜。」

「は、はい。」

「みづきさんな?父親の借金返すために1人で頑張ってんだよ。あんま悪く言うな。」

「え?」

「けど、琉菜がそう思うのもわかる。俺が悪い。」

「ねぇ、待って!」





わかった。





あたしはこれが怖かったんだ。





だって、あたしは龍佑と意見が食い違ったことなんてない。





しかも、知らない女の人をかばってほしくなかったんだと思う。





龍佑は…あたしの言葉は聞いてくれないの?







「龍佑くん!」

「みづきさん!?」






空気も読めず入ってきたきれいな人。





この人がみづきさん…。





こんな高そうな服着てて、なんで変だと思わないの?







「なんでここに?」

「看病してくれたお礼言いたくて。龍佑くんの制服覚えてたから、行ってみようとしたら見かけたから。」

「病み上がりなんだから、無理しないでください。」

「ありがとう。あ、その子が彼女さん?」

「あたし…えっと…笹原琉菜です…。」

「かわいい子だね~。それより、心配かけちゃったでしょ。ごめんね。」

「琉菜はわかってくれるんで。」






なんで龍佑が答えてるの?