「ほんと俺様ですね…。」

「それほどでもねぇよ。いくぞ、琉菜。」

「うん。」






人の目が気持ち悪いから、2人で早歩きで外にでる。





校門を出て、ようやく一息。






「はぁー、肩凝った。人のゴタゴタ見に来てんじゃねぇよ…。」

「だね…。」





葉山は葉山で今ヒソヒソやられてんだろうな。




アイツは自業自得。





ちょっとは同情するけど。






「これで無くなってなかったら本気で手だしに行くわ。」

「あたしもだす。」

「はは!まじか!」





琉菜は真剣に言ってるけど、琉菜が人を殴るとか想像すると笑える。




言ったら怒りそうだけど。





「龍佑、ありがとう。」

「これくらいいくらでもやるから。もう隠すな。1人で抱えるな。」

「はい!」

「俺怒ってんだけど。なんで嬉しそうなの。」

「だって優しいから!」






俺、やっぱ琉菜に甘いのかもしれない…。





琉偉にも甘いし、笹原姉弟には勝てねぇな…。





「琉菜。」

「なに………」

「………お礼いただきました。」

「バカじゃないの…!」





振り返った琉菜にキスしたら、不意打ちだったからいつもより照れる琉菜。





俺はそれだけで満足だ。