*琉菜





「俺、先輩のことが好きです!」

「えっ…。あの、でもあたし」

「知ってますよ。栗山龍佑先輩ですよね。でも諦めません。奪うつもりです。」

「待って、困るよ。」

「俺、1年の葉山高志です。じゃ、失礼します!」





あたしは、さっき突然呼び止められた。





そして気づいたら告白されて…。




諦めない宣言された…。





龍佑怒るよね、たぶん…。





教室に戻ると、龍佑と桜と健太の三人でいた。





「龍…あのさ…。」

「また告白?」

「え!?」

「琉菜の顔見たらわかるよ。」





教室バージョンの今の龍佑は優しい。





けど内心怒ってる…。





しかもそれだけじゃない。






「あのね、今回それだけじゃなくて…」

「空き教室行こうか。」

「「いってらっしゃーい。」」






無言の龍佑と空き教室に入る。





「で、どうした?」

「うん…。龍佑のこと言う前に、龍佑がいても諦めないって…奪うつもりって言われて…。」

「はぁ?どこのどいつだよ。」

「1年の葉山くんって子。」

「葉山ねぇ…しらねぇな。」




龍佑の顔がこわくなる。




妬いてくれてるだけだとわかってるんだけど。






「ごめんね。」

「琉菜が謝るようなことしたのか?」

「してないけど…。」

「なら謝るな。俺が琉菜を奪わせると思うか?」

「思わない…。」

「よし!」





龍佑はあたしの頭をポンポンしてくれた。





あたしはこれに弱い。