baby!baby!baby!

「あ、あたし担任に呼ばれてたんだった!行ってくる。」

「怒られないといいな。」

「怖いこと言わないでよ!」






職員室に向かってる間、考えてるのは龍佑のこと。




毎回毎回ドキドキさせやがって、とか。





どこまでも琉偉好きだな、とか。




…バカになったな、あたし。






そんなことを思ってるから、誰かとぶつかった。





「いてっ…」

「あ、ごめんなさい!あたしボーッとしてて…。」

「いや、別に……あっ!あんた、笹原琉菜!」

「え、なっ、なんですか…?」

「あぁ、ごめんごめん。俺、三年の庵。庵 康仁。ヤスって呼んでよ。」

「あのー、ヤス先輩はなんであたしを?」

「あんた有名だからね。あの栗山龍佑を手に入れたって。」

「手に…。」

「ま、女と違って男連中はあいつの怖さわかってるし。女取られた奴も何人もいる。俺らからしたら、あんたに感謝してるわけよ。」

「感謝…。それは良かったです。じゃ、また。」

「うん。また、ね!」





なんか独特の雰囲気の人だったな。




こう…ブラックな感じとかわいい感じが混ざってるみたいな。




ま、いっか。




どうせ会わないよ。





担任のどうでもいい用事を終わらせて教室に戻った。






「…琉菜。怪しい人にはついていかないこと。」

「はぁ?なに、いきなり。」

「初めて嗅ぐ男物の香水のにおいがついてる。」

「え?あぁ、さっき廊下で人とぶつかったからね。多分そのとき。」

「ふーん。」

「怪しい人になんかついていかないよ。」





あたしがそう言うと、ニコッと笑った龍佑。




いまのすっごいかわいかった…。





やばい、またやられた…。