*龍佑



「なぁ、健太。」

「ん?」

「彩香ってあんな感じだっけ。」

「お前…昔の女を…。」

「違うから。前から性格悪かったけど、あんなあからさまだったか?」

「あんなもんじゃねぇの?」

「そうか。」





いや、もう関係ないんだけど。




相変わらず琉菜はすげぇモテ方してるし。




もしかして…と思っただけだ。




確信もないから誰にも言わねぇけど。






「龍佑!」

「おかえり。」

「帰ろ?」

「ん。じゃあな、健太。」

「バイバイ、健太。」

「おう、じゃあな~!」





手を繋いで琉偉を迎えに行く。





「なぁ、そろそろ迎えいらないとか言う頃じゃねぇの?」

「んー…。あたしもそう思って琉偉に聞いてみたんだけど、来てって言うんだよね。」

「友達とかは?」

「話そうとしない。結構心配なんだよね。」

「ふーん…。」





着いたら、満面の笑みでかけよってくる琉偉。





クソかわいい。




いや、そこじゃなくて。




いつも通り変わらないけど。





今日も琉菜の家に入って遊ぶ。





「あ、やばっ。醤油きらしてた…。買ってくるから遊んでて!」

「主婦だな。」

「う、うるさい!」





照れながら行った琉菜。




よし、チャンス。