なんだかんだ言って、結局みんなに優しい。




だから、心配になるわけだけど。





「今日も寄ってくでしょ?」

「寄る。」





それだって、もう聞く必要ないくらい普通のことになってるし。




龍佑がいて当たり前なんて、いつから思ってたのかな。





「あ、うちのアホ両親が琉菜に会いたいとか言ってた。」

「ほんと?あたしも会いたいんだけどね。」

「いつでも会えるだろ。」

「…そうだね!」




その言葉、けっこー嬉しいんですけど…!




いちいちあたしの心掴まないでよね…。





あっという間に時間が過ぎて予鈴が鳴った。




2人で教室に戻ると、桜がふくれてた。






「あれ、健太は?」

「グラウンド。サッカーしてた。」

「へぇ。珍しいな。」

「げ、教室バージョン。」

「なんのことかな?」

「いいから!で、桜1人だったの?」

「うん。」

「来れば良かったのに!」

「そんなとこに行きたくありません。」





え、なんで?



まぁ、いっか!




桜もただヒマでいじけてただけみたいだし。




新学期になって、最初はどうなることかと思ったけど。






とりあえず、なんとかなりそうってことで。