「ありが…」

バスルームを出て、部屋を見渡すが…ラビスはいない。

「あれ?どこに行ったのかしら?」

アリスは小屋を散策することにした。

リビングの先に真っ暗な廊下。

何か物音がした気がして廊下の奥を覗き込む。

廊下の正面の部屋のドアからかすかに漏れる光。

ラビスだと確信したアリスは歩みを進める。


冷たい床。

冷たい空気。

不気味なまでの暗さ。


いくつかのドアの前を通り、やっと目的のドアに辿り着く。

遠くで見るよりはるかに大きく、真っ黒な鉄のドア。

一瞬戸惑ったが、意を決したアリスは、ドアに手をかけようとした。

その瞬間、後ろから肩を掴まれた。