私がこの世界に堕ちたのは2日前。

嵐の日だったわ。

気づいたら私、見たことのない大きな木の根元に立っていましたの。

吹き飛ばされてしまいそうなほどの強風。

今までに打たれたことないような激しい雨。

そんな嵐の中、ラビスが目の前に現れたましたの。

真っ黒なレインコートを着て、懐中時計をながめながら。

ラビスは言いましたわ。

「僕についてきて。」と。

私、この雨から逃れたくて彼に言われるがまま付いていきましたの。

しばらく歩くと目の前に赤い屋根の小屋が現れましたの。

そこでラビスは口元だけ微笑み

「僕と契約しない?」

と言いましたの。